【Blog】 “中国大気汚染 風が吹けば儲かる桶屋は” がソフトブレーン社サイトに掲載されました。

Blog Media掲載

お知らせ差し上げましたとおり、前回219号より、ソフトブレーン社の
メルマガ宋メールで連載を始めさせていただきました。

第1回 “中国大気汚染 風が吹けば儲かる桶屋は” が
同社HPに掲載されましたので、ご一読頂ければ幸甚に存じます。

メールマガジン全文は、ソフトブレーン社下記サイトをご覧下さい。http://www.softbrain.co.jp/mailmaga/back219.html

中国大気汚染 風が吹けば儲かる桶屋は

始めまして。日本と中国で仕事をしている、小堀 浩子と申します。
会社名は、アーキタイプ・コミュニケーションズで、アーキタイプの
意味は「原型」です。

私はもともと英文の財務決算報告書の制作をしたり、企業トップが
海外の投資家向けに行うロードショーというミーティングの資料を
作ったり、日本企業に対し、海外へ情報発信するお手伝いをして
いました。海外企業の日本進出など広報/マーケティングを軸と
して、雑誌、TVなどの関連業界に20余年いることになります。

そのうちインターネットに関係する仕事は1995年、商用化の翌年
からです。最近では、経歴の足し算を想定して、自己紹介のときに
「仕事を始めたのは3歳からですが」と付け足すようになりました。
(3歳からは冗談です。念のため。)

現在の会社は今年7年を迎えますが、5年目の2011年晩秋、
コンファレンスをきっかけに北京に行くようになりました。
10数社から選んだ提携先候補とミーティングを重ねるうち、
この中国市場の勢いに「今やらずにいつ」「自分がやらずに
どうする」と思うようになりました。会社始まって以来の
海外進出です。

北京で事業に関する調査を始め、法令の変更でがたがたしながらも
中国での手続きを始めることができたのが翌年3月の終わり。
中国での会社立ち上げは、日本からは想像できないような
長い期間と多くの手間がかかるものですが、ほぼ最速に
近い形で5月の末に営業許可が出たものの、ようやく人民元口座が
できたときには8月も終わりに近づいていました。

そして翌月、「運命の」とでも言いたくなるような、日本大使館前の
デモが起きました。かねてより、自分には大当たり運があると
思っていたのですが、これほどとは思いませんでした。

話は少し戻りますが、北京進出の調査開始を決めたときと同じくして、
現地でマンションを借りはじめました。デモの後日本に帰り、
2週間は様子を見ていましたが、その後現在までほぼコンスタントに
月2回往復し、月の3分の1を北京で過ごし、中国という国の変化と
ダイナミズムを体感しています。

さて。北京の名物といえば、以前は北京ダック、今や大気汚染では
ないでしょうか。日本では1日平均70マイクログラム/m3を超えると
外出を控えるようアラートが出るインデックスが、北京では先週
500を超え、日本でも多くのメディアで報道されました。

こんな数値や、ニュース映像で見るような真っ黒な雲が毎日続く
わけではないのですが、Facebookに真っ青な空とオフィスの
写真をアップしたところ、「合成?」と言われてしまいました。
私は東京にいても、現地のインデックスをチェックするアプリ
「Air Quality」や「CN Air Quality」を見ていたりします。
1日の間でも、数値が100以上変わることが珍しくないことが
わかります。

実は、私は北京の冬が大好きでした。飛行機から降りた瞬間に
鼻腔に忍び込んでくる、小学校の教室にあったダルマストーブや
焚き火のにおい。初めて経験したときには、ノスタルジー脳から
何かがぷちゅっと分泌されてしまいました。枯れ葉がかさこそ
音を立て、どこかでだれかを「おーーーい」と呼ぶ声が…なんて、
とんでもない!この焦げたような臭いの正体こそが、PM2.5を
含む汚染された空気だったかと思うと・・・。

北京の冬は、北国仕様ですから、どこに行っても汗ばむほど暖かい。
東京のようにお風呂場や玄関が寒いということがありません。
暖気(ヌアンチー)という暖房が町全体で一斉に入るのです。
この暖気のために、煙突からはもくもくと煙が上がり、天気の
悪い日には雲と地面の間に閉じ込められて車の排気ガスと混ざり、
高濃度の大気汚染を作りだすようです。

今シーズン、暖気は11月15日にはじまり、3月15日まで続きます。
ただ3月16日以降も、PM2.5はなくならないようです。その理由と
して、原因が暖気だけではないことと、北京では排気ガス、例えば
天津や河北は、工場の排気というように、都市ごとに原因が異なると
言われています。

今年PM2.5は「風が吹かないから」極めて酷いと言います。滞在中
インデックスが500を超えました。その日お会いした人には、明日は
大風(ダーフォン)が吹くから大丈夫、と言われました。その翌日の
東京はまさに大風。天気に国境はないのだと、今さらながら再認識
した次第です。

日中問わず、不織布のマスク増産や空気清浄機売り切れがメディアで
とりあげられています。「風が吹けば儲かる桶屋」も「風が吹かな
ければ儲かる桶屋」もあるようですね。来年、風は吹くのでしょうか。
(終わり)


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